死別のシングルファザーに知ってほしいのが「グリーフケア」という考え方。
グリーフとは「大切な人の死による深い悲しみ・悲痛」という意味で、グリーフケアは
死別によって悲嘆に暮れている人が、悲しみから立ち直れるようそばで支えてあげること
をいいます。
子供の心の健康を保つ上では特に重要とされており、グリーフケアにおいて推奨されることをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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死別のシングルファザーにしてほしい子供へのグリーフケア
①子供のグリーフ反応は千差万別であることを知る
死別を経験したシングルファザーの子供は、グリーフに対して千差万別の反応を見せます。
- 情緒面:悲しみ・怒り・泣く・恐れ・不安・気分のむら・抑うつ・興奮・罪悪感
- 行動面:乱暴・落ち着かない・はしゃぐ・上の空になる・何事もなかったように振る舞う・活気がない
- 身体面:頭痛・腹痛・倦怠感・めまい・食欲不振・不眠
- 社会面:退行・親から離れない・攻撃的な行動・ひきこもる・学習に集中できない
これらの様子が見られたら、まず
グリーフに反応してるんだな
という認識を持ってみてください。
乱暴になったり、キレやすくなる
大人には「問題児だな」と映るかもしれません。
しかし、攻撃的な態度は死別を経験した子供にはよく見られる、ごく自然なグリーフ反応です。
急に落ち着いたり、明るい絵を書いたりする
一見、
もう辛い気持ちから回復したのかな
と思うかもしれません。
しかしこれらも、実は
- どう振る舞えばいいかわからない..
- お母さんの死を受け入れるなんてできない..
という心理状態の現れだったりします。
一人でご飯を食べれなくなったり、幼く振る舞う
退行(赤ちゃん返り)といって、強い不安感の現れです。中高生の子供にも見られることがあります。
幼い子供のように自己中心的な態度をとることもありますが、子供は子供でグリーフと向き合っている段階にあります。
非難したくなっても、そのことを思い出してみてください。
以上、子供の様々なグリーフ反応をご紹介してきましたが、これらはその時々の場面・死への理解の変化によって形を変えて現れ、時間が過ぎるにつれてなくなるわけではありません。
そのため、死別のシングルファザーには、状況に応じた子供への継続的な理解・サポートが求められます。
②お母さんの死は子供のせいではないことを伝える
死別のシングルファザーの子供は、ときに母親の死に対して「自分のせいだ」と罪悪感を感じていることがあります。
- 僕が良い子じゃなかったから、お母さんは死んじゃった
- 私が心配をかけていたせいで病気になってしまった
- 迷惑をかけていなければ、交通事故にあうこともなかった
子供は、このような自責の念を胸に秘めてしまうことがあります。
そこで、死別のシングルファザーの方は、タイミングをみて子供に以下のことを伝えてみてください。
人は悲しこと・辛いことがあったとき、自分のせいだと考えてしまいやすいんだ。
お母さんの死は、きみのせいではないよ。
罪悪感というグリーフは子供の中で繰り返し起こるので、様子を見ながら時折こういった言葉をかけてみてください。
③母親の死に関する質問があっても、できるだけ真実を伝える
死別のシングルファザー家庭において、子供が
お母さんはどうしたの?
と質問することがあります。
こういった質問に対し、
- 「お母さんは長い旅に出てるんだ」
- 「今は眠っているんだよ」
といった、いずれ誤解を招いてしまう答え方はしないほうがいいです。
子供は言葉のとおり受け取ってしまい、
- 父親「お母さんは長い旅に出ているんだ」
- 子供(なんで帰ってきてくれないんだ..)
- 父親「眠っているんだよ」
- 子供(眠るのが怖い..)
と怒りや不安の感情を強めてしまいかねません。
子供は純粋に真実を知ろうとします。
どんなに小さくても、その年齢なりに「死」というものを認識しています。
真実を知ろうとしているところへ「まだ知らせなくていい」という態度をとってしまうと、子供がグリーフと向き合おうとしている歩みを阻むことになってしまいます。
母親の死について聞かれたときは、できるだけシンプルに真実をありのまま伝えるようにしてみてください。
あなたが「辛くて伝えられない」という場合は、
今はお父さんも辛くてちゃんと説明できないから、ちゃんと説明できるようになったら言うね
と伝えてみてください。
④気持ちを表現できる場を作ってあげる
死別シングルファザーの子供へのグリーフケアにおいては、自分の気持ちを外に出せる機会を作ってあげるのも大切。
子供が安心して、
悲しかったんだ
と言えて、受け入れてもらえる環境があることは、グリーフと向き合おうとする歩みを正しいものにしてくれます。
また、言葉以外に気持ちを表現する場として、絵・作文などの創作活動も一役買ってくれます。
子供は遊びなどの創造的な活動を通じて、自分が感じている悲しみを理解したり、やり場のない気持ちを発散できたりします。
逆に、気持ちを表現できる場がなかったり、あなたが母親の話を避けようとするのは、子供にとって良い状況とはいえません。
あなた自身が辛かったり、子供に動揺が見られるようであれば別ですが、そうでない場合はあなたが母親の話を避けていると
お母さんの話をすることは、良くないことなんだ..
と受け取ってしまうからです。
そうなると、子供は母親への気持ちを表現する場を失い、グリーフに対処できなくなってしまいます。
子供がグリーフと向き合おうとしている歩みを止めないためにも、ときには母親について話したり、質問しやすい空間作りを心がけてみてください。
≫ 参考:シングルファザーの子育て完全マップ【手当など役立つ情報がすべてわかる】
同じ死別のシングルファザーの仲間と出会える場
グリーフケアにおいては、同じ境遇にいる仲間と辛さ・苦労を共有し合うのも有効な手段になります。
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