
シングルマザーになったばかりで、1人での育児・家事に心が折れそう。。

シングルマザーになるかもしれないけど、やっぱりお金の面とか大変よね?
という女性へ、シンママを「労力面」「経済面」の両方で助けてくれる、ひとり親向け支援制度をご紹介します。
具体的には、次の3つ。
- ひとり親等日常生活支援事業
- ファミリーサポート利用料の助成制度
- 公正証書等作成促進補助金
これらは特にひとり親になったばかりで、もっとも大変な時期にいるシングルマザーを助けてくれる制度です。ぜひ参考にしてみてください。
シングルマザーになって大変なときに助かる支援制度
①ひとり親等日常生活支援事業

シングルマザーになったばかりの生活では、

やることが多すぎて大変。家のことに手が回らない。。
という場面が数多くあります。
そんなときに活用してもらいたいのが、この「ひとり親等日常生活支援事業」。
名前は難しいですが、シンプルにいうと

生活が大変なシングルマザーへ、育児・家事のお手伝いができるヘルパーさんを派遣しますよ
という自治体の支援サービスです。
主なサポート内容は、こちら。
- 身の回りのこと
- 住居の掃除
- 乳幼児の世話
- 食事の世話
- 生活必需品などの買物
- そのほか必要な用務
シングルマザーが大変なときに育児・家事を手伝ってもらえるのですが、最大のメリットは「料金の安さ」です。
多くの自治体で定められている利用料は、下記のとおり。
利用料(1時間) | 子育て支援 | 生活援助 |
生活保護・市民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
児童扶養手当支給対象世帯 | 70円 | 150円 |
そのほかの世帯 | 150円 | 300円 |
一般的な家事代行サービスが 1時間2,000円〜するのと比べると、破格の安さ。さらに自治体によっては、完全に無償でサポートを行ってくれるところもあります。
ひとり親等日常生活支援事業は、利用できるシーンが限られていて
- 生活環境が激変し、日常生活に支障が生じているとき
- 病気・事故・看護・残業・出張
- 冠婚葬祭・学校行事への参加
- 技能習得のための通学・転職活動中 etc
となっています。
なので、シングルマザーになったばかりで大変な人なら「生活環境が激変し、日常生活を営むのに支障が生じている」に該当するかと思います。
活用すれば、シングルマザーになって最初のもっとも大変なときに、経済的な負担をほとんどかけずに生活をグッと楽にできます。心・身体を休める時間も取りやすくなるはず。
ひとり親等日常生活支援事業は数多くの自治体に用意されていて、利用には事前登録が必要です。まずはお住まいの地域に事業の有無を確認し、あれば登録を済ませておきましょう。
②ファミリーサポート利用料の助成制度

シングルマザーになりたてのとき、生活が落ち着くまでは

始めたばかりの仕事が大変で、保育園のお迎えが遅れそう・・

急用ができてしまったけど、子供をどうすれば・・
というシーンも多くあります。
そんなときに頼りになるのが、この「ファミリーサポート利用料の助成制度」。
ファミリーサポートとは、自治体が運営する子供の預かりサービスのことです。地域住民から、依頼会員(育児の援助を受けたい方)と援助会員(育児の援助を行いたい方)をつなげてくれます。
援助会員には、
といった方が登録していて、安全な保育ができるように自治体の研修も受けています。
そして、このファミリーサポートをシングルマザーがさらに利用しやすくしてくれているのが、最初にご紹介した助成金。
通常、ファミリーサポートの料金は「1時間600〜1,000円」に設定している自治体が多く、この時点でもベビーシッターと比べるとかなり安いのですが、それがさらに半額になります。
※自治体によって違う場合もあるので、お住いの地域にてご確認ください。
シングルマザーになったばかりだと、

仕事・育児の両立が大変で、少しだけ子供を預かってもらいたい。
けど、周りに頼れる人もいないし、ベビーシッターを利用するお金もない。。
というシーンがほぼ確実にあるかと思いますが、そんなときに助けとなってくれるサービス・制度です。
③公正証書等作成促進補助金

シングルマザーになったばかりのときは、

お金がなくて毎日が大変。
これから先、子供を養っていけるのかな。。
と感じる方も多いです。
その場合、養育費を受け取っている or 受け取っていない、でも感じる大変さは大きく変わってきます。
そんなときにシングルマザーを支えてくれるのが、この「公正証書等作成促進補助金」。
漢字ばかりで難しそうに思うかもですが、シンプルに言うと

公正証書(養育費を受け取るために当事者間で決めた約束ごとを、公の場で文書にしたもの)の作成にかかる費用を、自治体が負担しますよ
という制度です。
公正証書は、いわば「養育費の正式な請求書」。公証人(法律実務を長く経験した人)に公証役場で作成してもらう必要があり、その手続きに数万円のお金がかかります。
このお金を自治体から援助してもらえます。
公正証書があれば、ほぼ確実に養育費を受け取れる
2020年4月、シングルマザー・シングルマザー予備軍の方が

公正証書は絶対に作っておいたほうがいいな
と思えるような法律の改正がありました。
改正民事執行法です。
何かというと、それまでは養育費の未払いがあっても、相手の給料を差し押さえて、強制的に養育費を回収するのは難しい状況がありました。
しかし、この法改正によって裁判所の調査権限が拡大されて、相手の給料・財産をほぼ確実に差し押さえれるようになったんです。
これにより、生活が大変なシングルマザーに養育費がきちんと支払われるような仕組みとなったのですが、それも公正証書がなければ請求することができません。
なので、「確実に養育費を受け取るために公正証書を作りましょう。その際は補助金もありますよ」というわけなんです。
中には、

元夫が公正証書の作成に応じてくれない。。
というシングルマザーの方もいるかと思いますが、その場合は家庭裁判所へ養育費の調停を起こしましょう。
家庭裁判所への調停は弁護士なしでもできますし、かかる費用も5,000円以内で済みます。さらにこの費用も、公正証書等作成促進補助金で負担してもらえますので。
補助金がない自治体も多いが、それでも公正証書を作ろう
ここまで公正証書等作成促進補助金を紹介しておいて申し訳ないのですが、実はこの制度、まだ導入されている自治体が少ないです。
- 大阪市
- 神戸市
- 横須賀市
- 知立市
- 湖南市
- 福岡市 etc

いやいや、私が住んでる地域ないじゃん
と思った方、すいません。
ただその場合でも、多少お金はかかったとしても公正証書は作りにいきましょう。
なぜなら、最初に数万円かかったとしても、あとで年間数十万円というお金を何年にもわたって受け取れるようになるからです。
それだけのお金があれば、教育資金にも余裕ができて、お子さんを希望どおりの進路に進めてあげやすくもなります。
基本的に養育費は請求していなければ、過去にさかのぼって未払い分を請求することができません。なので、公正証書はできれば
- 離婚する前
- 離婚した直後
に作っておくのがベスト。
シングルマザーになったばかりで大変だとは思いますが、早く動けばその分将来の負担が軽減され、お子さんをできるだけ良い環境で育てることができます。なので、ぜひ。
大変なときは、相談できるシングルマザーの仲間も探そう

以上、シングルマザーになったばかりで大変なときに役立つ支援制度をご紹介してきましたが、こうした制度の活用と同じくらい大切なのが「相談できる仲間づくり」です。
母子家庭になって将来が不安なとき、信頼できる人に悩みを聞いてもらうだけでも、心は楽になります。それがきっかけで前向きになれて、「また頑張ろう」と思えたりもします。
ただ、シングルマザーになったばかりだと

母子家庭の境遇を理解してくれる人が周りにいない。。
という方もとても多いと思います。
そんなときにぜひ参加してもらいたいのが、シングルマザーの支援団体が実施している交流会です。
シングルマザーの支援団体の交流会に参加すれば、
- 同じシンママの仲間と出会えて、悩みを共有できる
- 「自分は一人じゃないんだ」と安心感を持てる
- 長年のシンママへの支援実績があるスタッフから、適切なアドバイスを受けれる
とメリットは盛りだくさん。
不安も多いシンママ生活の中で、あなたが心の拠り所にできる人たちがきっと見つかります。
今ではオンライン開催が増えていたり、参加も無料だったりします。大変なときこそぜひ一度、参加を検討してみてください。