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安い家賃・保育園あり・部屋はホテルのような設備!セラフィム原田さんがシングルマザー限定シェアハウスに込める想いとは

安い家賃・保育園あり・部屋はホテルのような設備!セラフィム原田さんがシングルマザー限定シェアハウスに込める想いとは

家賃の支払いが苦しい..

都会だと生活費が高くて、住める場所もない..

という方へ、このインタビュー記事をお届けします。

インタビューさせていただいたのは、山形市でシングルマザー限定シェアハウス「マグナ・マーテル穂積」を運営する株式会社セラフィム代表の原田さん。

安い家賃ですぐ入居でき、新築&ホテルのような設備を備えたシェアハウスを通じて、数多くのシングルマザーが自立を実現しているそうです。

「女性の貧困を解決したい」という原田さんに

  • シングルマザー限定シェアハウスの詳細
  • 入居者の声や感想
  • シングルマザー支援に対する想い

についてお伺いしました。

目次

10年以上「女性の貧困」について研究し、シェアハウスを設立

− ReRe

自己紹介をお願いします。

− 原田さん

会社は山形市にあり、職業訓練の事業をしています。
主に山形県の公共職業訓練の委託を受けていて、年間5〜15本ほど行っています。

職業訓練の中にはたくさんのシングルマザーの方がいて、徐々に「シングルマザーの苦しみはほかの失業者とは違うな」と思うようになりました。

一番難しいのは、周囲に子供を見てくれる人がいないアパート暮らしのシングルマザーで、彼女達の就職率が、他の訓練生との比較でガタッと落ちてしまうんです。
「頑張って正社員になりたい」と職業訓練に来ても、なれる人がほとんどいないんですよね。

ほとんどの会社で「まだ子供さん小さいんですか?」と聞かれ、「小さいです」→「熱出したら代わりに迎えに行く人はいるんですか?」→「私が迎えに行きます」→「だったら正社員はダメですね」と道が閉ざされてしまうんです。
「非正規で食いつなぐしかない」となっても、継続して雇ってくれるところはほとんどありません。

水商売をしていたシングルマザーの職業訓練となると、履歴書や職務経歴書に書けるキャリアがないのでさらに難しくなります。
「どうやってこの人たちを就職させたらいいんだろう..」と悩んでいるうちに、いわゆる『女性の貧困』がこの問題に直結していることに気づきました。

そこで私は、東北福祉大学に入り直し、10年近くかけて博士課程を修了するまで、一貫して『女性の貧困』をテーマに研究してきました。
そして、一般的な職業訓練とは違い、住居・DVなどの問題を抱えるシングルマザーにはキャリアコンサルタントの専門性だけでなく、ソーシャルワーク・カウンセリングが求められていることに気づいたんです。

今の行政にはシングルマザーに特化した有効な支援・法律は少なく、古くから唯一存在する住居支援が婦人保護施設です。
婦人保護施設は全国の都道府県におかれています。ただ、その成り立ちが売春防止法に基づいているので、どうしてもその目的が、「売春している貧困女性(或いは困難を抱えた女性)を更生させるために保護する」となりがちなんですね。

施設の根拠法が売春防止法(のちにDV防止法も追加)で、建物も古いので、全国各地でガラ空の状態なんですよ。
しかも、携帯・財布を取り上げられたり、友だちを呼べなかったりと管理されます。

管理されたくない女性たちがどこへ行くかというと、実家に戻れない場合は、性風俗産業を頼って一人暮らしをするしかなかったりします。これは特に首都圏で顕著です。
小さい子供さんを抱えた非正規雇用のシングルマザーが失業と同時に住む場所を失って、ネットカフェを転々としたり、寮付きの風俗店で働かざるを得ない場合もあります。

問題を根本的に解決するには、まず住宅の問題から解決すべきだと思い、保育・職業訓練・住宅をセットで提供できるシングルマザー向けシェアハウスを設立しました。

− ReRe

大変勉強になります。
私たちもメディア運営の中で、住まいに関する情報発信には多くの反応を頂くことがあり、関心の高さを実感しています。

その背景には、シングルマザー向けの住まいの支援が整備されていない状況があり、改めて御社のサービスの素晴らしさを感じます。

≫ シングルマザー限定シェアハウス「マグナ・マーテル穂積」はこちらから
    

子供の自尊感情を下げないため、ホテルのような部屋を設備

シングルマザー限定シェアハウス「マグナ・マーテル穂積」子供の自尊感情を下げないため、ホテルのような部屋を設備

− ReRe

シングルマザー限定シェアハウス「マグナ・マーテル穂積」の良さは、どんなところにあるのでしょうか?

− 原田さん

まず、新築だというところです(平成30年4月1日開園)。

古い建物で、壁も汚くてテレビも何もない部屋だと、子供でも「自分たちは貧困である」ということに気づくと思うんです。
生きていく上で最低限のものしか与えられていない環境は、子供の自尊感情を著しく傷つけてしまいます。

長年の研究から、貧困女性とそのお子さん達に特徴的なのが、「自尊感情が低い」ということだとわかりました。
では、自尊感情を低くしないために何が大切かというと、2つあります。

1つは「経済的に貧乏でない」ということです。
だから、建物は絶対に新築、もしくは新築に近い状態でなければならない。

さらに、一定の生活水準を維持するため、シェアハウスにはすべて43型テレビが壁に付いていて、ブルーレイHDDレコーダー・Macbook Air・無料Wi-Fi・冷蔵庫・エアコン・空気清浄機を備えています。

ホテルのような空間を作りたかったんです。
シェアハウスで暮らすことで、貧乏なんだということが子供に伝わらないようにしたいと思ったんですよね。

シングルマザー限定シェアハウス「マグナ・マーテル穂積」外観
シングルマザー限定シェアハウス「マグナ・マーテル穂積」室内設備
シングルマザー限定シェアハウス「マグナ・マーテル穂積」室内設備
シングルマザー限定シェアハウス「マグナ・マーテル穂積」室内設備

そういった点が、婦人保護施設・首都圏のNPO団体が提供するシェアハウスと一番違うところです。

そして、今目指しているのが「家賃を下げること」です。
現状は​​7.5帖ルームで家賃20,000円、10帖ルームで家賃25,000円かかるんですけど、限りなく0円にしたいと思っています。

つい先日、山形市の「新たな住宅セーフティネット制度」に登録したんですよ。
将来的に住宅補助を受けられる可能性があり、市と県から補助が出れば、実質5,000〜10,000円の光熱水費だけでほぼ新築のシェアハウスに住んでもらうことができます。

自尊感情を低くしないために大切なことの2つ目は、「愛情の貧困をなくすこと」です。

生きにくさを抱えたシングルマザーの中には、子供のころに無償の愛をもらってない方も多いんです。
その結果、虐待的な子育てをしてしまう可能性が高まってしまうんですけど、それを防ぐためにはシェアハウスの直ぐ傍に専門家がいるべきと考え、私がその役割を担っています。

私はソーシャルワーカー・カウンセラー・キャリアコンサルタント・保育士であるので、シングルマザーが直面する諸問題に関してはほぼ一通り対応できます。
困りごとは全て相談にのって、少しでも虐待リスクを減らしたいです。

また、虐待につながるのは育児のストレスですから、併設の保育園には無料で子供を預けられるようにしています。
女性の育児ストレスを可能な限り下げてあげて、子供さんが愛着障害等の問題を抱えたりしないようにしっかりと見守りをしていきたいなと思っています。

そういった部分も、婦人保護施設・従来の貧困者向けシェルターとは違うところですね。

− ReRe

HPを拝見したときに「部屋がリッチだな」という第一印象があったのですが、そこには「自尊感情を下げないため」という意図があったんですね。
「婦人保護施設では友だちを呼べない」というお話がありましたが、マグナ・マーテル穂積さんでは呼べるのでしょうか?

− 原田さん

一緒に住んでいる人たちの許可をとらないとダメですけど、そういうふうにするつもりです。
シェアハウスに住む人たちで話し合って「こういう人だったら呼んでいいよね」と決めてほしいなと思います。

ただ今までは、入居者の方々は、ひと世帯入っては出て、また新しい人達が入っては出ての繰り返しで、複数の世帯が同時に住む状態になったことがないんです。
山形県の3世帯同居率が全国一位(20年国勢調査)ということもあるのですが。

だから、私としては、都市部の方にシェアハウスについて知ってもらいたいんです。
今ならテレワークで仕事することもできますし、半年だけでも山形に移住してお金を貯めることもできます。

家賃が高い東京に住むくらいだったら、半年〜1年くらいシェアハウスに住んで貯金し、また東京に戻って今度は良いアパートに住む。そんな使い方も全然アリだと思ってます。

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入居者の声「身一つで移住できて簡単だった」「お金が貯まって自立できた」

− ReRe

本当に素晴らしいサービスで、この記事を通じて、シングルマザーの方にシェアハウス・移住に少しでも興味を持ってもらえたらと思います。

− 原田さん

そうですね。
あと、建物の造りをシェアハウス型にしてアパート型にしなかったのは、交流の機会を持たせたかったからです。

孤立するシングルマザーのほとんどは親子で孤立していて、そのストレスに耐えられなくて虐待に結びつきやすいんです。
人間関係が少ない人はどんどん自分を追い詰めてしまいやすいので、そうならないよう親・子供同士で積極的に交流してほしいと思っています。

もちろん、一緒に住む人たちとのトラブルが発生することもあるとは思います。
ただ、私が介入することもできますし、ぶつかり合いの中で「ルールってこうなんだ」「自分はちょっと怒りっぽいんだな」みたいなことを学ぶ機会にもなると考えてるんです。

交流を通じて人間関係ができ、一緒に遊びに行ったり、一緒にご飯を食べに行ったりして、人間的な成長が育まれるような状況を目指しています。

− ReRe

そういった想いがあって、今のシェアハウスの造りとなっているんですね。
実際に入居されたシングルマザーの方のお声・感想はいかがでしょうか?

− 原田さん

「備品が新しくて本当にホテルみたい。安いお金でこんな立派なシェアハウスに住まわせてもらって、本当に有り難い」という声が一番多いですね。

「備品が整っていて、近所のニトリで布団・まくら・シーツだけ買ったらすぐ入居できたので、こんなに移住って簡単なんだと思いました。身一つで来れますね」ということも聞きます。

ここに7ヶ月住まれた方は「お金が貯まった」と言っていました。
うちの保育園は朝から夕方まで長い時間預けられて、祝日も比較的融通が利くので、彼女はパートでもかなり仕事ができ、十分なお金が貯まったあとにアパートを見つけて卒業していったんですけども。

「もし最初から山形でアパート暮らしだったら、家計が破綻して生活保護だったと思う。シェアハウスがあったおかげで自立できた。すごく感謝しています」と言ってもらいました。

− ReRe

ずっと住むことを前提にせず「短期間だけシェアハウスで暮らし、お金を貯めてから自分の生活を新しく組み立てていく」という考え方がもっと広まっていくと嬉しいなと感じます。

− 原田さん

それが王道な使い方だと思いますよ。
長い人で7ヶ月から1年、早い人だと2週間くらいで出ていきますし、シェアハウスというのはあくまで中継地点なんです。

中継地点の中で多少なりとも縁を作ってもらい、シェアハウスを出たあとも交流が続いたりすれば良いなと思っています。

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「貧困は自己責任だ」とバッシングする人は間違っている

シングルマザー限定シェアハウス「マグナ・マーテル穂積」「貧困は自己責任だ」とバッシングする人は間違っている

− ReRe

マグナ・マーテル穂積さんのような素晴らしい施設が世の中にもっと増えていくために、行政・企業など、周りに対して思うことはありますか?

− 原田さん

毎日のように思っています。
私は3年間、県議会議員の経験があるのですが、最初に県政の壇上に上がって質問したのはシングルマザーに関することです。

シングルマザーは日本で一番貧困率が高いのに十分な支援がなされていない、それを「なんとかしてください」と山形県知事に一般質問の形でお願いしたり、「新たな住宅セーフティネット制度」の住宅補助の対象外であったシェアハウスの母子世帯を、対象内にしてもらえるよう行政に働きかけてきました。
そして、山形県でも基準緩和が昨年完了し、今は県と市がそこに予算をつけてくれるよう交渉中です。 

行政を説得する中で歯がゆさを感じるのは、シングルマザーに対して「自己責任論」を持つ方がいることです。
「シングルマザーになるのは本人の自己責任・わがままなのに、何で家賃補助をあげないといけないんだ」という感じがなんとなく伝わってくるんですよ。

第49回総選挙で落選しましたが、自分が国会議員になってやりたかったのは、女性の貧困問題を解決し、日本社会に持続可能性を生み出すことです。

人類の持続可能性をなくすものは、「戦争」「貧困・格差」「異常気象」の3つが代表的なものだと思います。
気候変動問題に対しては、皆、「SDGsって重要だよね」って理解度が高いんですけど、それに比べると、貧困問題に対しては取り組む意欲が少ないんです。でも、本来SDGsの一丁目一番地は「貧困をなくす」なんですよ。

行政も貧困に対しては軽んじている部分があり、「貧困は自己責任だ」とバッシングする人もたくさんいますが、私は間違いだと思っています。
貧困から脱却するには、お母さん・子供の自尊感情を下げないような、健康で文化的な最低限度以上の生活を行政が準備するべきだと考えています。

だから、「マグナ・マーテルが特別」なのではなく、「マグナ・マーテルが普通」という社会にしないと、この国の「女性の貧困」問題は解決しないと思っています。
それを「贅沢だ」と批判する人に対し、「当たり前なんだ」ということを伝えていきたいです。

− ReRe

ここ最近は自己責任論が年々強くなってきていますよね。
中には「努力しなかったからいけなかったんだ」と自己責任論を受け入れてしまっているシングルマザーの方も少なくないと思うのですが、そのような気持ちはどのように変えていけばいいでしょうか?

− 原田さん

最近、自分の単著として出版した「実存的貧困とはなにか」の中でも自己責任論に対する批判はさせてもらっているんです。

イギリスのサッチャー政権で生まれた「新自由主義」という考え方、「競争で勝ったものが正しい、競争で負けた人は自己責任」という個人責任社会は、日本で導入されてもう30年も経っているんです。
30年もの歴史を持っているので、そこで生まれ育った人が自己責任論の考え方をごく自然に受け入れてしまうのは当たり前だと思います。

この風潮・イデオロギー(社会集団によって共有される思想)を転換させない限り、日本でただ生きているだけで、自己責任論は我々の思考の奥深くに入ってきてしまいます。
テレビをつけるだけ、SNSを見るだけでもつい誰かと比較して、人よりも劣っている自分を責めてしまうんです。

だから、私は政治に関わっています。
このイデオロギーを転換するには、政治を変えるしかないと思っていますし、私が政治家として目指しているのは、北欧のような「支え合いの社会」なんです。
たとえ税金などが高負担でも、福祉が充実していて、みんなが幸せな社会です。

自己責任論が盛んなアメリカやイギリスは元来が移民国家なので、「新自由主義」の厳しい競争環境に置かれても、安い労働力を使えて国や企業は成長できます。
一方、日本で過度に競争をあおってもそもそも移民がいないので、企業が安い労働力を確保するには国内に移民同然の非正規雇用を作るしかなく、その際に最も割を食うのが現状シングルマザーなのです。

私は「社会は弱い人を救うために制度を設計するべき」と考えています。
本来、社会的に弱い立場の人たちがもっともっと生きやすいように制度が設計されないといけないし、その一つとしてマグナ・マーテルが国の基準みたいなものになれば良いなと思っていて、今後も活動していきたいです。

− ReRe

貴重なお話をありがとうございます。
イデオロギー自体を変えないと自己責任論も人々の心の中から消えないし、そういった観点でも読者の方には政治への関心を持ってもらい、投票にも行ってほしいですね。

最後になりましたが、シングルマザーの読者にお伝えしたいことはありますか?

− 原田さん

山形は女性知事ですし、シングルマザー支援に力を入れています。
また、市町村によっては移住にもお金を出してくれたり、1年間米・みそ・食料品を提供してくれるところもあります。

移住に力を入れている県なので、ぜひほかの地域で生きづらくしている方は、シングルマザー限定シェアハウスへの入居を検討してみてほしいなと思います。
万全の支援体制を整えてお待ちしておりますので、ぜひ活用してください。

− ReRe

本日は貴重なお話をお伺いさせていただき、ありがとうございました。

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安い家賃・保育園あり・部屋はホテルのような設備!セラフィム原田さんがシングルマザー限定シェアハウスに込める想いとは

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