
子どもと一緒に移住を考えています
というシングルマザーなどのひとり親の方へ、インタビュー記事をお届けします。
今回お話を聞いたのは、ひとり親の移住支援に取り組まれている、高知県中土佐町役場まちづくり課の岩瀬さん。
食・自然が豊富で、「外から来た人・子どもを大切にしよう」という方々が豊かに暮らす中土佐町では、様々な移住支援・子どもの支援制度が準備されています。
また、コンパクトな町なので、車がなくても徒歩圏内で生活することができます。
実際に移住した方が「食べ物が圧倒的に美味しく、すごく馴染みやすい町」と評する中土佐町について、岩崎さんへ詳しくお伺いしました。
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アクセス便利!新鮮な野菜・魚を食べることに困らない町
− ReRe
中土佐町の特徴を教えてください。
− 岩瀬さん
中土佐町は高知県の中西部にあり、高知市からだいたい車で高速道路を使って40分程度のところに位置しています。
緊急時の病院や、買い物へ高知市内に行かれる方も多いですけど、アクセスも非常に便利で住みやすい町になっています。


また、太平洋と「最後の清流」と言われる四万十川が一緒にある町という点が非常に珍しいところとなっております。
四万十川の源流域になる農村部では、米作りやフルーツトマトの栽培、国内で3箇所ぐらいしか生産していない希少な国産七面鳥の飼育などにも取り組んでいます。
そして、海側では「土佐のメイングッズ」である、一本釣り漁で採れた生のカツオが毎日水揚げされる港があるので、新鮮な魚を食べていただくには事欠きません。
食の面で、すごく恵まれた土地ではないかと思っています。


− ReRe
食の魅力について、さらに詳しく教えていただけますか?
− 岩瀬さん
特にカツオに関しては、本当に「カツオを美味しく食べる」ということに、ただただ取り組んできた歴史があります。
ポイントは、生のカツオの水揚げなんですよ。
全国的に「カツオのたたき」が知られるようになって、毎日きちっと提供できる、冷凍のカツオが高知県内の町でもすごく多くなりました。
高知市内で観光客の方が食べて大満足で帰っていただく、というのは当然あるんですけど、その中でも「一段レベルの高いカツオが食べたい場合は中土佐町へ」と言う方が東京や大阪から非常に多く来られます。
中土佐町にある小さな「大正町市場」という、たった40メートルぐらいしかない商店街に、1年間で40万人の方が観光に来ていただく施設があります。
すごく自慢に思うのは、観光客の方がカツオのたたき・刺身を食べに来られるんですけど、東京・大阪・神戸・四国内の方じゃなくて、高知県内の方がわざわざカツオを食べに来られるんです。
中土佐町のカツオは高知県内でもトップクラスの味だ、っていうのは間違いなくあるかなと思います。


そして、最近になって、特にカツオの栄養価が注目されるようになってきています。
カツオはタンパク質・ビタミンD・鉄分が豊富で、人間の活力に一番つながる栄養素がすごく含まれているんですね。
そう言われると、「すごく活力がある人が中土佐町には多いな」と感じています。
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外から来た人を大切にする地域文化
− ReRe
町民の性格として、活力がある方が多いんですね。
− 岩瀬さん
高知県自体が、日照量が全国トップクラスに多いらしいんです。
中土佐町は東側に太平洋が面しているので、朝日をきちんと迎え入れて、美味しいものを食べられることもあってなのか、すごく元気いっぱいな方が多いように感じています。
あと、外から来た人を受け入れる態勢があるかなと思います。
今年の4月から地域おこし協力隊の方が3人着任していただいて、「歓迎会をやりたいな」ということでバーベキューをしようと声をかけたら、「受け入れをしたい」と町民の方が30人ぐらい集まってくれたんです。
※地域おこし協力隊:都市部から地域に移住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR、農林水産業への従事、住民支援などの地域活性化のための様々な活動を行う取り組み
おおらかに人を歓迎するといった、とにかく人懐っこい、人が大好きなところはありますね。
− ReRe
素敵ですね。
移住する方は、とても嬉しく感じると思います。
− 岩瀬さん
「外から来てくれたからこそ、大切にしなければならない」という思いは、強くあるんじゃないかと思います。
知らない人でも見かけたら挨拶する、みたいなことが日常にあるような町なので、小さい町の良いところを凝縮しているような部分はありますね。
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子どもが遊ぶ上で楽園のような町!学費支援も充実!
− ReRe
子育てのしやすさについては、いかがでしょうか?
− 岩瀬さん
中土佐町は大きく3つのエリアに分かれるんですけど、その1番の中心地、役場がある中土佐町久礼地区には、山の上に昔からの小学校・中学校があります。
南海トラフ地震の対策ということで、保育園も高台のほうに移転しましたので、「子どもたちがずっと同じエリアで小学校から中学校まで育っていく」という環境が整っています。
当然、山の上にあるので、親御さんと離れた時間にもしものことがあっても、きちんと学校で安全が確保されるようになっております。
あとは、久礼地区がぎゅっと1km半四方ぐらいのコンパクトな町なので、子どもたちが歩いて遊びに行ける、海や川まで遊べるといった場所が徒歩圏内にあります。
子どもにとっては、遊ぶという点で本当に楽園みたいなところじゃないかと思っています。
− ReRe
子どもがすぐに自然に触れて遊べる環境があるんですね。
− 岩瀬さん
そうですね。
あと、子どもたちを見守ること、町に子どもがいるという風景を大人がすごく大事にしています。
例えば、ボール遊びをしている、観光施設でゲームをしている場合も、それを咎めたりすることはしません。
「気をつけて遊んでね」と声かけをするような環境は整っていて、みんなで子どもがいる環境を守ろうとしているのを最近はすごく感じるところがあります。
一人で子育てをしているシングルマザーなどのひとり親の方にとって、今お話いただいた環境はとても心強いと思います。
私にも子どもがいるんですけど、子どもを育てていくにあたって、同級生の子どもや友達の子どもも、自分の子どもと同じように接していくところがあります。
助け合いながら、かばい合いながら、一緒に子育てをしているような環境ですね。
また、中土佐町には高校がないので、近隣の町の高校に行っていただくかたちにはなるんですけど、高校への通学助成の支援もしております。
子どもたちが勉強を進めていく、学んでいくという環境は非常に手厚く整備しておりますので、ご安心いただけたらと思います。
今年2025年の春からは小学校の学習教材も全額補助するかたちになり、私の息子も小学3年生なんですけど、「何のお金がいるんだろう」みたいな状態になり、すごく助かっています。
それによって、子どもも一生懸命に勉強しているので、良い状態になってるのかなと思います。
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移住支援として、仕事のサポート・住宅関連の補助金も準備
− ReRe
移住支援についても、教えていただけますか?
− 岩瀬さん
移住に関しては、一番課題になるのが、仕事と住むところの面だと思っています。
住むところについては、空き家の改修事業や、居住される方の負担ができるだけないように、例えば住宅改修補助として270万円、耐震改修補助として150万円といった補助金を準備しています。
仕事の面についても、幸いにも中土佐町には観光でたくさんのお客さんが来てくださっているので、町内の道の駅や、黒潮本陣さんという旅館などで働く方を募集しております。
最近は特に「地域おこし協力隊」の制度を活用し、役場で雇用するだけでなく、地域にどんどん入っていただこうということで、3年後の隊員数を30名にすることを目標にしています。
「私はこういうことが得意で、こういうことをやりたいんです」というご相談をいただけたら、ご希望に合わせてミッションを作ってマッチングさせていく取り組みを今後行っていきたいと考えています。
− ReRe
移住に興味がある方は、まずどちらに問い合わせれば良いでしょうか?
− 岩瀬さん
中土佐町役場のまちづくり課が移住担当になりますので、こちらにお問い合わせいただくか、大正町市場のすぐ横に「なかとさLIFE」さんという移住相談窓口があり、そちらにご相談いただければと思います。
» 中土佐町役場 まちづくり課 連絡先
» なかとさLIFE 公式ホームページ
移住者の声「食べ物が圧倒的に美味しく、移住者が馴染みやすい町」
− ReRe
移住された方のお声をお聞かせいただけますか?
− 岩瀬さん
よく聞くのは、「食べ物が圧倒的に美味しい」というお声ですね。
野菜や魚はすごく美味しいので、「毎日3回食事をする中で活力が出てくる」というのはよく聞かせていただくところですね。
あとは、「移住してきた方がすごく馴染みやすい町である」というのも、よく評価いただいております。
正直にいうと、おせっかいな方がすごく多いんですよね笑
地域おこし協力隊の女性の話では、隣の家に70代のご夫婦が住まれていて、「孫ができた」って大喜びで「毎日野菜や魚を届けてくれて、買い物しなくても生きていける」みたいなことをおっしゃっていました笑
− ReRe
中土佐町の方々の寛大さ・人懐っこさがよくわかるエピソードですね。
シングルマザーなどのひとり親の方には、その温かさが特に心強い支えになるのではと思います。
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南海トラフ地震対策への取り組み
− ReRe
南海トラフ地震対策に取り組まれていることを教えてください。
− 岩瀬さん
何よりまず「子どもたちの命を守らなければならない」ということが大前提にありますので、もともと高台にあった小学校・中学校のすぐ近くに保育所を整備しております。
そして、それと同じ山に役場庁舎と消防庁舎があります。
避難所となる施設と防災拠点となる行政施設が密集したかたちになっていますので、「この山にさえ逃げたら一番大丈夫」ということを、観光客の方も住民の皆さんも全ての人に伝えられる環境を整えています。
「どこへ逃げたらいいんだろう」というのは、「お住まいの近くの避難場所や避難道がどこにあるのか」ということを覚えていただく必要があります。
町の中には津波避難タワーという20メートルクラスの建物も2基存在していて、漂流物がぶつかったところで壊れるようなヤワなものではありません。
津波は本当に恐ろしいものではありますが、地震というものが起きる大前提があってこその津波なので、その地震への備えをきちっとしていただいて、「揺れたら逃げる」ということを徹底していただくと、まず命に関わるようなことは起こり得ないんじゃないかなと考えています。
− ReRe
ありがとうございます。
地震への対策をしっかり準備されていることがよくわかりました。
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車がなくても徒歩圏内で生活できる、コンパクトな町
− ReRe
移住に関して、よくシングルマザーの方から「車は必要ですか?」という質問があるのですが、中土佐町ではいかがでしょうか?
− 岩瀬さん
家の場所にもよるんですけど、コンパクトな町なので、それこそ久礼地区の町中に住んでいたら、学校と職場は徒歩圏内なので、車を持ってても休みの日しか乗らない人はいっぱいおられますね。
車に乗れるに越したことはないですけど、徒歩圏内で生活できるので、車を持っていなくても問題ないかなと思います。
− ReRe
車を持っていないシングルマザーの方には、とても有難いと思います。
買い物施設については、いかがでしょうか?
− 岩瀬さん
スーパーマーケットは1軒あります。
同級生の親御さんとかとの情報交換の場にもなっているので、交流の場としても大事な存在だなと思っています。
大体はそのスーパーマーケットで事足りるんですけど、もし不足するものがあれば、隣町の須崎市さんや高知市さんのほうまで15分とか、遠くても40分ぐらいで行けるので、買い物に行くことについては事欠かないかなと思っています。
− ReRe
ありがとうございます。
最後に、シングルマザーなどのひとり親の方へメッセージをいただけますか?
− 岩瀬さん
高知県の本当に小さい町で、高速道路を走っていれば、すぐに通り抜けてしまうような小さい町です。
ただ、温かい人間が集まって「人を大事にしていこう」「町を大事にしていこう」という約5,800人の人が豊かに暮らしております。
ぜひ一度来ていただきたいと思いますし、様々な支援も準備してお待ちしておりますので、ご興味のある方はご連絡いただけたらと思います。
− ReRe
興味を持たれたシングルマザーの方には、ぜひ一度お問い合わせしてみてほしいと思います。
岩瀬さん、本日は貴重なお話をいただきまして、ありがとうございました。
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