共同養育とは? 離婚後も共同して子供を育てるメリット・デメリット

共同養育って、つまりどういうこと?
良いとは聞くけど、実際は難しいこともあるんじゃないの?

という方へ、

  • 共同養育とは
  • 共同養育のメリット・デメリット

についてお話します。

ずばり、共同養育とは「離婚後も両親が子育てに関わり、子供が自由に両親と会ったり、連絡を取り合えること」を指します。

適切な形で行われる共同養育は、子供の成長に絶大なメリットあり。

とはいえ、注意すべきこともあるので、詳しくご紹介していきます。

目次

共同養育とは

共同養育の定義

共同養育は、子育ての頻度・関わり方が特に明確に決まっているわけではありません

共同養育が一般的な欧米でも、そのパターンは様々。

  • 隔週で父親と母親の家を行き来して暮らす
  • 月水金は母親、木金は父親、週末は隔週で父母宅を行き来して暮らす
  • 1週間に1度だけ、父親(母親)の家で暮らす
  • 1ヶ月に1周間は、父親(母親)の家で暮らす

父親と母親が同じ空間にいなければいけない、という決まりもありません。

離婚後も両親が子育てに関わり、子供と両親が自由にコミュニケーションできる環境があれば、立派な共同養育といえます。
  

日本と海外との違い

海外の先進国では、共同養育を促進するため、

  • 共同親権(親権を両方がもてる)
  • 単独親権(片親だけが親権をもつ)

のどちらかを選べるようにしているケースが多いです。

それに対し、日本では単独親権(片親だけが親権をもつ)しか選べません。

法務省が調査した海外24カ国のうち、日本と同じく「単独親権」制度のみをしくのはインド・トルコのみで、世界でも珍しい例となっています。

日本がなぜ「単独親権」制度のみをとっているかというと、

共同親権の中で離婚後も両親が対立する機会が多くなり、子供に悪影響が及ぶことを防ぐため

と考えられています。

例えば、以下のようなケースで「共同親権で子供の安定は守られるのか?」といった考え方です。

  • 不貞やDV、モラハラで離婚し、両親の間に相当な緊張感がある
  • 片親に監護する親として不適格な点がある

その一方、

「夫婦関係の波状」と「子供が両親と交流する権利」は別々に考えられるべき

という主張もあり、EU(欧州連合)議会では、共同親権に関する法整備を日本に求める決議がなされたこともあります。

そのため、現在日本でも「子供にとっての最善は何か」という観点で、共同親権の導入が検討されています。
   

共同養育のメリット

子供の自尊心が育つ

共同養育の最大のメリットは、子供の成長に良い影響がありすぎるという点です。

その最たる例が、子供の自尊心が育つということ。

子供の自尊心は、両方の親からの愛を実感することで育まれ、成長に多くの恩恵をもらたします。

  • 他人を尊重できる
  • コミュニケーション能力が高まる
  • 自分の感情をコントロールできる
  • ポジティブ・プラス思考になれる
  • 物事に高い集中力を発揮できる
  • 失敗を怖れず、チャレンジする
  • 他人と比較することが少なく、幸福度が高い

子供にはこんなふうになってほしい

と思った方は、検討する価値ありです。
   

喪失感の悪影響から子供を守れる

共同養育は、離婚による喪失感の悪影響から子供を守ってあげられるという点でもメリットあり。

喪失感というのは厄介で、自尊心が育ちにくくなる上に、成長に様々な悪影響をもたらす恐れがあります。

  • 攻撃性が増す
  • 情緒不安定になる
  • 学業成績の不振
  • 食欲不振
  • 睡眠障害
  • うつ

子供にそんな思いはさせたくない..

と思った方も、共同養育は検討する価値ありです。
   

育児の負担を軽減でき、時間の余裕が生まれる

ひとり親家庭でたびたび問題となるのが、日々の多忙さ。

仕事・育児・家事の両立で忙しすぎると、以下のような問題も起こりやすくなります。

  • 疲労で、子供のちょっとした悪戯にもイライラしやすくなる
  • 睡眠不足につながり、仕事などでミスが増える
  • 自分の時間を持てず、ストレスが積み重なる

共同養育はそんな問題も解決します。

育児を分担できれば負担が減り、毎日の生活に余裕が生まれます。子供への接し方にも、落ち着きをもたらすでしょう。

つまり、親の育児の負担軽減は、子供にも大きなメリットがあるんです。
  

経済的なサポートを受けれる

共同養育では、子育てにかかるお金をサポートしてもらえるのもメリット。

例えば、こんなケースにて。

  • 子供と遊びに出かけたときにかかるお金は、面倒を見ている親が支払う
  • 誕生日・Xmas・入学式など、イベント時の食事代やプレゼント代を出し合う
  • 子供と関わり続けることによる、非親権者の養育費支払いモチベーションUP

特に3つ目は重要です。

日本の養育費の支払い率は20%ほど。
その影響もあって、ひとり親の貧困は社会問題としてよく取り上げられます。

共同養育によって養育費の支払いがきちんと行われれば、子供に良い生活環境を整えてあげれたり、希望する進路も応援しやすくなるでしょう。
  

もしものことがあったときにすぐ頼れる

どんな親にも、急病・不慮の事故にあって子供の面倒を見れなくなる、という可能性はあります。

もしそのとき、親同士の連絡もままなってない状態では、たとえ引き継げたとしても

急すぎて、どう子育てしていけばいいかわからない..

となり、子供をさらに不安にさせてしまいかねません。

その点、共同養育中であればスムーズに引き継げますし、子供の不安も最小限に抑えることができます。
  

共同養育のデメリット

ここからは、共同養育のデメリットについてもお話していきます。

ただ、共同養育は適切にできれば基本的にメリットしかなく、注意点(適切にできなければデメリット発生)という意味で捉えてください
  

二重生活が子供の負担になる可能性がある

共同養育中では多くの場合、子供は両親の家を行き来することになるので、移動の負担が発生します。

え、それはちょっと..

と思うかもですね。

ただ、移動距離を縮めることはなかなか難しいものの、移動回数を減らすことは可能です。

行き来する回数を減らす代わりに一緒にいる期間を長くすれば、移動の負担を軽減できます。
  

教育方針でもめる可能性がある

単独での養育であれば、子供の教育方針を自由に決めれますが、共同養育ではそうもいきません。

両方が子供に関わっていく分、

子供には〇〇なふうに育ってほしい
□□の進路に進んでほしいな

子供には××なふうに育ってほしい
△△の進路に進んでほしいな

とお互いに教育上のこだわりが出てきます。

意見が合致していれば問題ないのですが、現実は少なからず相違点が生まれます。

ただ、それは夫婦であっても同じこと。
意見の食い違いが起きること自体は、決して悪いことではありません。

大切なのは、

  • 相手の意見を否定しない
  • お互いに歩み寄り、妥協できる部分を見つける
  • 子供が素直に意見を言える状況を作り、その意思を最優先にする

「子供にとっての最善は何か」という視点でコミュニケーションできれば、共同養育であっても、成長・進路を良い形でサポートすることは可能です。
  

行き来できる範囲に住む必要がある

人によっては、かなり厄介な問題かもしれません。

共同養育を成立させるためには、子供が(親同伴も含めて)大きな負担なく移動できる範囲に住む必要があります。

片方に転勤などがあれば、さらに難しくなってしまうでしょう。

ただ、そんな場合でも

  • 夏休み・冬休みの一定期間
  • 長期休暇・休みが重なった連休時

などに子供が非親権者と過ごせるようにすることも可能です。

たとえ頻度は少なくても、両方の親が子供と関わり続けることができれば、それも立派な共同養育といえます。
   

DV・モラハラによる離婚では、交流方法に注意する必要がある

もっとも注意すべきことになります。

両方とも「親としての問題」がない場合、共同養育は全面的に推奨されます。

しかし、片方に「親としての問題」がある場合、面会交流の第三者機関を利用したり、交流中止の判断も必要になってきます。

例えば、以下のようなケースです。

  • 離婚理由がDVで、子供にも危害が及ぶ恐れがある
  • 離婚理由がモラハラで、協力関係を築くことができない
  • 子供が片親を恐れていたり、会うことを拒んでいる

面会交流の第三者機関の中には、連絡調整・受け渡しだけでなく、面会交流の様子を見守ってくれるところもあります。

» 参考:面会ネットの原田さんが語る、面会交流で第三者機関を利用するメリット【インタビュー】
 

また、

危害が及ぶかもしれないけど、子供が「会いたい」って言ってる。どうすれば..

と1人での判断が難しい場合は、弁護士・共同養育の支援団体「りむすび」さんなどへ相談してみるのもオススメです。
  

共同養育中の再婚はあり?

結論、再婚はできますし、その後も共同養育を続けていくことは可能です。

共同養育中に再婚したら、子供は悪く思うんじゃ..

という方もいますが、再婚によって親の笑顔がさらに増えるのであれば、子供の気持ちの安定にもプラスとなります。

ただし、それは以下のような状況において。

  • 再婚後も、両親が協力して共同養育を続けていける
  • 再婚するパートナーが、共同養育を続けていくことに理解がある
  • 再婚するパートナーが、子供とある程度の関係を築けている

最重要は「再婚相手が子供のことを思ってくれるパートナーかどうか」という点。

再婚相手にとっても、継子が家を離れている間は夫婦2人きりの時間を過ごせるので、共同養育の継続にメリットがないわけではありません。

また、共同養育のパートナーに対しては

再婚はするけど、これからもお父さん(お母さん)でいてください

と言葉で伝えておくのも、良好な関係を続けていく上でとても大切です。

いろいろと配慮が必要なケースは出てきますが、「共同養育=再婚は諦めたほうがいい」というわけでは全くないので、恋愛・婚活はぜひ気兼ねなくしてみましょう。

≫ 参考:「子供がいる人」と「子供がいる方との出会いを希望する人」だけのマッチングアプリあります【日本初】
  

まとめ:子供のための歩み寄りを

共同養育は、すべての人に勧められるわけではないのは事実。

しかし、

  • 子どもの健全な成長に害をなす恐れがない
  • 子どもに「非同居親に会いたい」という意思がある
  • 親同士の家が遠く離れていない

といった状況であれば、共同養育は確実に推奨されるものとなります。

なぜなら、適切な形での共同養育は子供の良い成長に大きく貢献し、離婚のデメリット(喪失感など)を最小化してくれるから。

共同養育の目的は、離婚した相手に面会する権利を与えることではなく、子供の健全な成長をサポートすることです。

子供のための歩み寄りをぜひ。

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