看護師って女性でも自立して働けるイメージがあるけど、自分にも目指せるのかな?
看護師になりたいけれど、学費や生活費を工面できるか心配…
という方へ、シングルマザーが看護師を目指すうえで知っておきたいことをご紹介します。
具体的にはこちら。
- 看護師になるのに学歴・職歴は関係ない
- 助成金や奨学金をもらいながら勉強できる
- 看護師になれば就職先が豊富にある
- 勉強量は膨大。家庭との両立には工夫やサポートが必要
- 肉体的にも精神的にもハードな仕事。収入や就職先だけで選ぶのはNG
本記事は、過去に看護学生向けの雑誌を制作していたライターが執筆しています。
たくさんの学生の声を聞いてきた立場から、看護師という職業の魅力も、大変なこともご紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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シングルマザーでも看護師になることはできる!
①看護師になるのに学歴・職歴は関係ない
看護師は、学歴・職歴に関係なく目指しやすい職業。
社会人のシングルマザーが看護師になる方法は、
- 看護学校に進学する
- 准看護学校で准看護師資格を取得した後、看護学校に進学する
のいずれかが最短です。
看護学校に進学する場合(高校卒業の人)
看護学校は、高校卒業資格があれば、誰でも受験が可能です。
通常3年で卒業でき、国家試験に合格すると、晴れて看護師として働けます。
国家試験の合格率は毎年90%前後。試験科目は多いですが、しっかりと勉強すれば合格できます。
准看護学校で准看護師資格を取得した後、看護学校に進学する場合(中学卒業の人)
中学卒業の人でも、准看護学校(2年制)の受験資格があります。
- 准看護学校に進学して准看護師資格を取得
- その後看護学校(全日制で2年・定時制で3年)に進学
というルートで看護師資格を取得できます。
このルートであれば、准看護師資格を取得後は准看護師として働きながら看護師を目指せます。
※このほか、4年制の看護大学・大学の看護学部や、中学卒業者対象の5年一貫校に進学する方法もあります。
また、看護師を目指す人は、高校卒業後に進学した人のほか、シングルマザーでない社会人経験者も多くいます。
社会人経験者のなかには、
- 介護士
- 看護助手
- 救急救命士
などとして働いていた人もいますが、医療業界未経験の人も多いので、看護師になるうえで職歴を心配する必要はありません。
②助成金や奨学金をもらいながら勉強できる
看護師になりたいシングルマザーが活用できる助成金や奨学金は、たくさんあります。
例えば、看護学校は「高等職業訓練促進給付金等事業」という制度の対象です。
児童扶養手当の支給を受けているか、同等の所得水準であれば、最大4年間、助成金を受給できます。
具体的には以下の金額です。※()内は住民税課税世帯がもらえる金額
- 月100,000円(月70,500円)
- 最後の1年は月140,000円(月110,500円)
- 学校修了後に50,000円(月25,000円)
このほか、看護学校に通うことで「自立支援教育訓練給付金」も受給できます。
これは、高等職業訓練促進給付金等事業と同条件のひとり親を対象に、学校終了後、受講費用の60%(年間最大20万円、4年間)を支給してくれる制度。
さらに、病院や医療法人が提供している病院奨学金もあります。
病院奨学金は、
- 提供先の病院への就職を決め、看護師になった後に一定期間働くことで返済が免除(もしくは減額)になる
というもの。
これらを活用すれば、シングルマザーでも学費や生活費を工面できるので安心です。
③看護師になれば就職先が豊富にある
看護師は国家資格なので、看護師になれば全国どこでも働くことができます。
看護師の就職先には、
- 一般の病院
- クリニック
- 介護施設
- 訪問看護ステーション
- 保育園・幼稚園
などがあります。
看護師になりたての頃は臨床経験を積むため、一般の病院に就職する人が多いですが、キャリアを積めば様々な場所で働くことができます。
なお、一般病院では通常勤務に夜勤があるため、お子さんが小さいシングルマザーは夜勤の間は預かってもらえるよう準備をする必要があります。
看護師は常に不足状態。
条件やこだわりが強くなければ就職も比較的簡単なのも大きなメリットといえます。
シングルマザーならではの悩みも。看護師になる苦労とは
シングルマザーが看護師になるのはメリットも多い一方、苦労することや大変なこともたくさんあります。具体例を見ていきましょう。
④勉強量は膨大。家庭との両立には工夫やサポートが必要
看護学校の勉強は座学から実技、実習まで多岐にわたる、とてもハードなものです。
シングルマザーが家庭と両立させるには工夫や周囲のサポートが欠かせません。
例えば座学では、
- 覚えることが多く、暗記に苦労する
- 実技科目は学生同士で練習が必要
といった声が聞かれます。
そのため、授業の時間だけでなく、授業後に学校で自主勉強したり、家でも勉強の時間を取ったりする必要があるのです。
さらに、2年生の終わり頃から3年生にかけて、病院で各診療科の看護を2〜3週間かけて体験する臨床実習が始まります。
この期間は、一日看護師の指導のもと、患者さんの看護の一部を体験するほか、
- 各診療科で扱われる病気の予習・復習
- 実習で担当した患者さんの看護記録
などをこなす必要もあります。
実習期間中の生活はいっそうハードとなります。シングルマザーでない学生でも、「睡眠時間が削られる」と話すほどです。
この期間を乗り切るために、
- 子どもを預かってもらう
- 家事や子育てをサポートしてもらう
など協力者を求めておくとよいでしょう。
⑤肉体的にも精神的にもハードな仕事。収入や就職先だけで選ぶのはNG
看護学校での授業が大変なのはもちろんですが、看護師になってからもかなりの大変さや責任が伴います。
安定した収入や就職先を求めることは悪いことではありません。ただそれだけで選んでしまうと、厳しい職場に心が折れてしまうこともあり得ますので、注意が必要です。
- 長時間にわたり患者さんの身の回りの介助などをこなす肉体的なハードさ
- 患者さんの命と向き合わなければならない精神的な大変さ
があることを、理解しておきましょう。
シングルマザーは一人で子育てをしながらこれらと向き合い、一人前の看護師になるので、その道のりはさらに厳しいものとなります。
医療を通じて人を助けたい
看護師という仕事を通して社会貢献したい
など、看護という仕事に対しての想いや志があると良いですね。
志があればシングルマザーも看護師になれる。命と向き合う仕事への覚悟をもって挑もう
ここまで、シングルマザーでも看護師になれることをご紹介してきました。
実際、シングルマザーで看護師を目指す人、看護師になった人はたくさんいます。
看護師は、人を助けるという社会的な意義が高く、経済的な自立も叶えられるとても魅力的な職業であることは間違いないです。
ただし、子育てと両立しながら看護師になるまでの道のりは決してラクなものではありません。
「看護師にどうしてもなりたい!」という強い気持ちと覚悟をもって目指しましょう。
» 参考:シングルマザーの生活をより良くするための完全マップ【すべてわかる】
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こちらも参考にしてみてください。